有線通信

ダンピング抵抗

・Damping : 減衰、制動の意味

・下記の目的で使用
 [1] 信号の反射の低減 = インピーダンス整合
 [2] オーバーシュート / アンダーシュートの低減

・波形の立上り/立下りをなまらせる(LPFの役割)
 高周波ノイズの低減。

・10~100Ω程度の抵抗値を使うのが一般的。33Ωが多いイメージ。

・ICの出力インピーダンスと伝送線路の特性インピーダンスの不整合で信号の反射発生
 - ICの出力インピーダンスは一般的に10Ω以下
 - 回路によるが、伝送線路の特性インピーダンスが50Ω~150Ω程度が一般的
 ⇒ ダンピング抵抗 33Ω追加すれば、(10Ω+33Ω) vs 50Ω になるので、インピーダンス整合が取れる。

(例) VSWR の変化

・「送信端 – 伝送線路 間」と「受信端 – 伝送線路 間」の2箇所で反射が発生して、伝送線路上を反射波が行ったり来たりするイメージ(そのため、減衰しながら上下に波打つ波形となる)。実際に観測される波形は、進行波と反射波の足し合わせ。

・IC出力端の直近に置いたほうが効果的

・オーバーシュートが大きすぎると、ICの最大定格を超えて、IC破損や回路の寿命が短くなる。

・オーバーシュートの跳ね返りで、受信側のHi/Lowが誤認識されるリスクがある。

・オシロで観測するときは、アクティブプローブを使用した方がいい。

・基板スペースに余裕があるなら、いったん0Ωを入れておくといい。試作基板の実機評価で定数決めて、あとで変更すればOK。